皆さんこんにちは。
大阪府を中心に堺市を拠点とし、鉄道土木構造物設計(下部工)および仮設足場工事を手がけるアイビーでございます。
弊社が手掛ける業務の1つとして、土木構造物設計について土木分野について様々な構造物の役割や土木構造物についてご紹介いたします。
土木構造物とは?
土木構造物とは、地球の表面あるいはその近傍に自立して荷重を支え、それを地球へ伝達することにより、その機能を発揮するものである。
飛行体、什器、建築物などは土木工学では扱わない。土木構造物は、一部には民間事業者が注者となるものもあるが、多くが国、地方自治体、公共団体や施設運営団体などが発注者となって公共サービスに供されるインフラストラクチャーを形成する構造物である。
一般的には、土木構造物の方が、建築構造物よりも規模が大きく、多岐にわたる様々な構造物がある。
土木構造物と建築物の違い
私たちが日常生活を送る中で、目にする「土木構造物」と「建築物」。この二つの言葉は似ているようで、実は異なる意味を持っています。今回はそれぞれの特徴や常に私たちの生活にどのように関わっているのかを解説していきます。
土木構造物の主な目的
・交通の便を提供する(例:道路、橋)
・水の管理や供給を行う(例:ダム、排水溝)
・エネルギーを生産する(例:風力発電の風車)
建築物の主な目的
・生活空間を提供する(例:住宅)
・業務や活動の場を提供する(例:オフィスビル)
・教育や医療を提供する(例:学校、病院)
土木構造物と建築物は、目的や設計の重点が異なりますが、どちらも私たちの生活に欠かせない存在です。理解しておくことで、これらの構造物が私たちの生活をどのように豊かにしているのかを感じられることでしょう。
『土木』の語源は諸説ありますが、『淮南子』(えなんじ)という本を参考に「築土構木」という言葉がもとになっています。
日本では、明治時代に「築木構木」を縮めて土木という言葉を作ったとのことです。ここでは身近な土木構造物を中心に、世の中を支える土木構造物を解説します。
1.道路
アスファルトで舗装した道路があるおかげで、物流の発展に大きく貢献し、我が国の経済の発展に大きく寄与しました。
道路はさまざまな法律が関わっている公共財です。
2.橋りょう
橋は、川・谷や海の上を越えて対岸側へ渡るために造られた構造物です。
橋は材質によって「コンクリート橋」と「鋼橋」とその二つを合体した「鋼・コンクリート複合橋」があります。
3.トンネル
トンネルは地下や海底、山などの土中を通る人工の土木構造物です。
1970年に専門家の間では、断面積が2m2以上のものと定義されています。
世界初のトンネルはなんと4000年以上前に掘られたそうです。
トンネルの代表的な掘削工法は2つあります。
NATM工法
NATM(New Austrian Tunneling Method)は、ロックボルトと吹付けコンクリートを主たる支保部材とし、地山が本来有する支持力を積極的に利用し、岩盤の変位や応力について現場計測(情報化施工)を行うことにより安定を確認しながら、掘り進めていくトンネル工法をいう。
シールド工法
シールドと呼ばれる掘削機を用いて地中を掘削しながらセグメントと呼ばれるコンクリートのブロックを組み上げてトンネルを築造する工法。
4.ダム
ダムは水力による発電や治水、利水を目的として、川や谷に造られる土木構造物です。ダムは堤体材料によって、コンクリートダムとフィルダムに大別されます。
建設する場所や地盤の固さによって種類が決められます。
コンクリートダムでは重力式コンクリートダムが一般的でダム自体の重さで水圧を支えます。
5.鉄道
鉄道や駅などの施設は、日々の暮らしで直接利用する機会が多く、馴染みのある土木構造物すよね。
日本の大都市では、鉄道網が発達され東京や大阪では放射状に整備されています。
アイビーが行っているコンクリート構造物下部工とは
弊社アイビーでは「鉄道」の土木構造物設計に従事しております。主にコンクリート構造物下部工(橋脚、橋台、補強盛土)などの設計業務です。
線路やトンネルなどの土木構造物は安全に利用されることが前提になっているので、少しでもミスや異常があると安心、安全に鉄道を利用することが出来なくなってしまいます。
普段は仕事の様子を目にする機会はなかなかありませんが、私達が毎日快適に鉄道を利用き、時間に正確に列車が運行されている裏では多くの繊細な作業が行われています。土木部門で働くことの魅力や、やりがいはどのようなものがあるのでしょうか。
まず、鉄道業界全体としては鉄道は駅を中心に街ができるなど、昔から社会の中心として成り立っています。そのような公共性の高い業界で働けることは1つの魅力になります。
土木部門の仕事はお客様と直接関わることは少なく、「ありがとう」や「おつかれさま」などの言葉を貰う機会は多くはないかもしれません。
しかし、自身の仕事が多くの人の安全、安心を支えているということが、大きなやりがいであったり、喜びにつながる、社会に求められている大切な仕事といえるでしょう。
自分が設計したものが実現し、形として残ることも魅力の1つです。
鉄道のような線状構造物では、山や川あるいは道路や建物等の既設の構造物を避けて通るわけには行きません。このような場合には、トンネルで山を抜け、橋りょうで川や道路を渡り、また、平野部や丘陵部では高架橋(橋りょうの一種)、盛土、切取り等で通過することになります。このような構造物を土木構造物といいますが、ここでは橋りょうについて説明します。
橋りょうとは
道路・鉄道等の線状の構造物をつくる場合に、障害となる河川・渓谷・道路・鉄道等を横断するため、その上方につくられる構造物のことです。
橋りょうは、構造形式から、桁橋、アーチ橋、ラーメン橋、吊橋,斜張橋等に分類されますが、最も基本的なものは、主桁を水平に渡した桁橋です。これは橋りょうに作用する鉛直荷重を鉛直の力で支持するものです。桁橋の主桁には、曲げとせん断に抵抗できる部材を組合せたものと、軸方向力だけに抵抗する部材を組合せたものがあり、前者を狭義の桁橋、後者をトラス橋といいます。
アーチ橋は、主桁に相当するものに曲がりをつけ、橋りょうに作用する鉛直荷重を橋りょう端部(支点)において鉛直力と水平力で支持する構造にしたものです。
複数の部材を剛結合した構造をラーメン構造といい、このラーメン構造を主構造に用いた橋がラーメン橋です。
吊橋は、橋全体にわたって張り渡したケーブルに、桁を吊り下げる形式の橋です。斜張橋も吊り橋の一種ですが、適当な箇所に塔を建て、これからケーブルを斜めに張って桁を支える形式の橋をいいます。
以上は橋を構造形式で分類したものですが、桁を造る材料によっても、コンクリート橋(鉄筋コンクリート橋、プレストレストコンクリート橋)、鉄橋、合成橋(鉄とコンクリートを併用)に分類されます。以上、橋りょうの概要について述べてきましたが、代表的な橋りょうとして次のものが有ります。
アイビーでは下部構造物設計から構造物の施工計画までの役割を担っております
下部構造は上部構造を支える部分で、躯体と基礎で構成されています。
下部工とも呼ばれており、下記の構造が中心です。
・橋台(アバット)
・橋脚(ピア)
・基礎
また、基礎は細かく分けると、直接基礎・杭基礎・ケーソン基礎・鋼管矢板基礎・地中連続壁基礎があります。
橋りょうの構造は上部構造と下部構造で形成されており、どちらも橋りょうにおいて重要な役割を担っています。